1番早いSIMはどこ?リクエスト型 格安スマホ回線速度レビュー
カケ放題や、SNSデータ通信量カウントフリーなどの特徴だけで選んだり、有名どころ、料金の微々たる安さで選んでも回線速度が出ないならば必ず後悔します!回線速度の安定度チェックはSIM選びの最重要項目です。
格安SIMの中にはそもそも回線速度が出ない、時間帯によって速度がバラつく、契約当初は速くてもしばらくすると極端に速度が落ちるMVNOもあります。逆に長期間安定してキャリア(ドコモやau)並みの回線速度を格安料金で提供しているMVNOもあります。
これらを事前に把握できるように、大きなメディアやマニアックなblogでSIM回線速度を実測テストし公開しています。しかし、それぞれのテスト方法に長所と短所がありどうやっても矛盾がおきています。それは当サイトでも同じです。
それでこの数カ月MVNOのエンジニアへの取材、業界第一人者の講演情報などから検証し、一番ユーザーの利用実態にあった調査方法は何か検証し定まってきました。それに伴い2017年4月から新しい計測方法で一新しサイトを再スタートさせることにしました。トップページでは以下のことを解説します。
Twitterでの回線速度、計測場所のリクエスト受付方法
SIM速度辞典では回線速度の計測場所リクエスト募集しています。各MVNOのご自宅や勤務先での回線速度は実際どのぐらいでるのか?気になる方も多いと思います。
契約した後に「速度が遅くて使い物にならない」なんてことがないように、事前に回線速度の実行速度をチェックしましょう。当サイトでは以下の条件でリクエストを募集しています。勿論無料です!
- Twitter(またはGoogle+、facebook)でリクエスト
- リクエスト場所は東京都内でお願いします
- 1か月に1か所、リクエスト場所の最寄り駅周辺で実行します
- なぜご希望されるかなどのメッセージとハンドルネームを公開させてください
パソコンでは左バナー、スマホではこのページの一番したに”SIM速度辞典”のTwitterタイムラインが表示されています。こちらからリクエストください(同名でfacebook、google+もありそちらからでも可能)
混雑があり利用環境が厳しい東京都内が一番ガチな結果がでると思います。また朝8時から夜18時まで計測する1日仕事なので東京都内でご勘弁ください^^
皆さんのコメントなどを掲載させていただけると、これからSIMを選ぼうとしている方に参考になると思います。Twitterは元々匿名性が高いので大丈夫だと思います。もし抵抗あるかたはfacebookで投稿いただくか、Twitterでその旨お伝えくださいIDなど隠して掲載いたします。
またご友人やご家族でこれからSIMを契約しようとおられる方にこのサイトお知らせ拡散いただければとってもうれしいです。よろしくお願いします。
スマホの各用途別に必要な回線速度の指標
パソコンとスマートフォンでは画面の大きさや処理能力などの理由から必要な回線速度が違ってきます。またスマートフォンでネットを利用する場合もその用途により必要な回線速度も変わってきます。以下の表をご覧ください。
回線速度 |
できること |
0.2Mbps(200kbps) |
LINEやSNS、メール |
0.5Mbps(500kbps) |
サイトの閲覧 (ヤフートップ画面を基準) |
1Mbps |
Youtubeの低中画質動画再生 (画質は240p〜360p) |
4Mbps |
高画質動画再生 (youtube 720p HD画質) |
回線速度0.2Mbps(200kbps)ってどのくらい?
0.2Mbps(200kbps)は1か月または3日間で容量を超えてしまった場合に速度制限されたときの速度です。または、楽天モバイルのベーシックプランや各MVNOで速度切り替えができる場合の低速モード速度です(UQモバイルは低速が300kbps)。SNSやLINEはできるけどサクサク動かないこともあり、検索などはストレスが起きます。
回線速度0.5Mbps(500kbps)ってどのくらい?
回線速度1Mbpsってどのくらい?
1MbpsはHD画質でなければYoutubeなどの動画閲覧が問題なく閲覧できる回線速度です。iphoneなどでYoutubeの画質変更ができない場合は変更できるアプリがあるのでググッてDLしてください。だいたい止まらないで動画見られると思っていいい速度です。
回線速度4Mbpsってどのくらい?
4MbpsはHD画質でもサクサク止まらず再生できほぼストレスなくスマートフォンを楽しむことができる速度です。この速度まででればドコモやau、ソフトバンクから格安スマホに乗り換えても「速度が遅くなった」とか「なんだか表示されるのが遅い」などとは全く感じなく済むそん色なく利用できます。
SIM速度辞典が推奨する回線速度は全時間帯で4Mbps以上!
上の回線速度によるできることの違いの差をご覧になって用途によって必要な回線速度は違いことがお分かりになると思います。だとすると動画はあまり見ないから遅いMVNOでもよいか?
それは違うと思います。スマホを利用しているとだんだんできることが増えてきていつも使わないまでも時々はニュースを見たり、話題の動画を見たいときもあるはずです。
いつも使わなくても利用したくなった時にサクサク利用できるようにしておけたほうが気持ちよく使えます。もし回線速度が速いMVNOと遅いMVNOの毎月の利用料金が何百円も差があるならば別ですがほぼ同価格、高くても100円ぐらいです。そうであれば確実に回線速度の速いMVNOを選んで契約すべきです。
SIM速度辞典では快適に利用できる回線速度として「4Mbps以上」を推奨します。どの時間帯でもだいたいこの速度がでているのをひとつの目安にします。
下り/上りとは?
下り(ダウンロード)速度は動画を見たり、サイトを読んだりするのに必要な速度。上り(アップロード)速度は写真をアップロードしたりSNSに書き込んだりするのに必要な速度です。
当サイトでは下り速度を中心に回線速度の速い遅いを比較することにします。推奨する速度4Mbpsです。だいたいサクサク動画も見られる速度です。これ以上あってもスマホでは体感速度に違いを感じないので速度がどこまで出るかと上を見るよりも、最低速度が4Mbpsを下回らないかを確認する方がよいと思います。以下の表をご覧ください。体感速度に関係するのは下り速度が主です。
1日に混雑時を含む4つの時間帯で回線速度を計測したとして、どの時間でも推奨回線速度の4Mbpsを超えている必要があります。グラフで示すとオレンジのSIMはどの時間帯も4Mbpsを超え合格です。ブルーのSIMは昼食時だけ1Mbpsとなり推奨回線速度の時間帯が出てしまったのでお勧めできない回線速度となります。
つまり、快適に利用できるSIMを選ぶにはどれだけ回線速度が出たかの上を見るよりも、一番遅かった速度をチェックする方がよい選択ができます。実際は4Mbps以上に回線速度があってもスマートフォンで利用する分には体感速度は変わりません。テザリングしてPC利用する場合は(PC用とスマホ用にサイトが分かれていてPC用の方が思い容量のページが多いため)常に4Mbps、できるだけ2ケタに近い回線速度は維持したいものです。
MVNOごとに回線速度の違いがおきる3つの理由
通常はMNO(ドコモ・ソフトバンク・auの卸元)よりもMVNO(楽天モバイルなど格安スマホ各社)の方が回線速度が落ちます。しかし、MVNO同士でも回線速度の速い遅いに差がでます。なぜこの速度差が出るのでしょうか?
理由その1:格安スマホ各社で異なる資金力と企業姿勢
格安スマホ各社はドコモなどMNOから帯域を購入しています。高速道路で言えば車線の数のようなものです。沢山の車が通るなら(たくさんのお客さんが契約してくれたなら)それなりの道幅と車線数がないと(帯域を多く契約しないと)混雑してしまいます。
しかし、収益をたくさん上げるには狭い帯域にたくさんの利用者を詰め込むことです。でもそんなことをしていると回線速度が低下し他のMVNO(楽天モバイルやIIJmio)に顧客が乗り換えてしまいます。道路で言えば混む道路はドンドン避けられるようなものです。
NTTから帯域を購入できる頻度は2週間に1度あるのですが、MVNO帯域購入のスタイルもいろいろあります。例えば、
- 顧客増加にともない2週に1回キッチリ帯域購入するこまめなMVNO
- 顧客増加しても、しばらくたたないと帯域購入しない腰の重いMVNO
- 帯域購入するときにドカッと強化する太っ腹MVNO
- 帯域購入をちょびちょび行っていくちょっとせこいMVNO
など様々です。これらは顧客をどれだけ大切にするか?やそもそも資金力があるか?目先の収益化よりも業界でのシェア獲得を優先にできるかなどかなり経営的な部分が、ぼくらの回線速度という快適さに影響されてきます。
理由その2:意外と関係する技術力の差
ただ帯域を広げれば速いのか?そうでもありません。各ユーザーごとに動画ばっかり長時間見るヘビーユーザーや、ほぼ利用しないライトユーザーなど各ユーザーごとに規制をかけるかかけないか、迷惑なユーザーだけ別帯域(お仕置き部屋のようなイメージ)に誘導したりすることさえあります。
回線速度は下りと上りの速度だけではなく、PINGという反応速度も体感速度を左右させます。これは小さい値の方が速く感じるのですが、これを小さく抑えすぎるとデーターがこぼれてしまうこともあるんです。ほどほどに調整する技術が必要なこともあります。
こうした対応に技術力が必要でそこに投資しない決定をした会社はMVNEから回線をまた貸ししてもらいます。代表的な例はIIJmio。docomoから直接IIJmioが回線を借り受けそれをMVNEとしてU-mobileなどのMVNO(ネットワーク設備をもっていないところ)にまた貸しすることがあります。
こうやって各社技術力をいろいろな形で補っていますが”補う”ということは足りないことがあるってことです。それが回線速度や利用快適度にでてしまっているMVNOもあります。上に一例をあげましたが、お金をどんどん使って帯域を広げるだけが回線速度をあげる方法ではありません。でもお金かけて極端に帯域広げれば細かい技術なくとも力技で回線速度が出るのも事実です。
理由その3:MNOとの契約と関係性
ドコモなどの卸元(MNO)と格安スマホ各社(MVNO)の契約は2つの種類があります。事業者間接続と、卸電気通信役務です。契約内容の使いづらさもあり、ほぼすべてのMVNOが「卸電気通信役務」で契約しています。
この「卸電気通信役務」には様々な契約内容があり、そのMVNO事業者が提供する回線速度を左右する内容もあります。例えば提供を受けるバンドの種類です。ドコモから回線を提供を受けていてもドコモが持つすべてのバンドを提供してもらえないMVNOもあります。
プラチナバンドや主要バンドを提供してもらえなかったMVNOは一応”ドコモと同じ回線を利用”と宣伝しますが、”ドコモの全てのバンドが使えるMVNOというわけではない”こともあるんです。稀だと思いますが。
こうなるとそのMVNOがどう帯域強化などをしても、そもそも遅い回線しか契約していないのでそのMVNOと契約しているユーザーは鈍足な回線しか利用できないこともあるようです。未確認業界情報です。
また、auのグループ会社であるUQモバイルは同じau回線で格安スマホ事業を行っているmineoやIIJmioよりも優遇されていると言われています。”どんな優遇か?”auもUQも名言していません。ただ他社が指摘しています。たしかに断然UQモバイルは回線速度が出ています。あの価格で・・・
このように回線提供側(MNO)と借り受ける側(MVNO)の関係性や契約内容によりユーザーの利用快適度の影響がでないとは現在のところ言えません。
つまり回線速度差の理由はハッキリわからない。 だから計測するしかない!
ここまでの情報は雑誌やネットには載っていないような種類の情報です。各格安スマホの企画企画担当者やエンジニアにこの数カ月取材する機会があったのでお聞きできた内輪ネタです。なので信ぴょう性があるようで、当てにならないような話も混ざっているかもしれません。
こんなことを書いたのはなぜか?何が言いたいのか?回線速度は帯域強化をしっかりしていれば快適な速度が保たれると、話を単純化されて一般には知らされていますが、中では複雑な要素が絡み合っているということです。
- あのMVNOは帯域をよく強化しているから速い
- このMVNOは技術力がある老舗だから安定している
- 資金力のあるセカンドブランドだから速度がでるはず
様々関係する要素はありますが話しはそう単純ではないようです。ではどうやって快適な回線速度の格安SIMを選ぶか?実際の回線速度を測ってテストしみてるしかない!と思います。
それでこのサイトは以下のルールをもって回線の長期計測を行い理屈より実際の回線速度の情報提供により快適に利用できるMVNOを見極めて頂こうと思っています。
当サイトの速度計測方法の6つのこだわり
ITメディアや日経トレンディ、回線販売代理店、個人ブロガーなど毎月格安スマホの回線速度を計測し公開しています。「なんでそんな方法で?」と思ういい加減なものもあれば、「そこまでするのかぁ〜」とこだわりに凄みを感じるサイトまで多岐にわたります。
当サイトでもどのように回線速度の計測をするかかなり悩みました。MVNO各社担当者とミーティングができるときには必ず「どんな方法で計測してほしいですか?」と聞いてみましたがあいまいな答えが多かったです。どの方法も一長一短で角度を変えて考えればどの方法でもツッコミどころは満載です。
SIM速度辞典ではどのように計測するか?スマホジャーナリストの第一人者石川温さん(NHK 趣味悠々「はじめてのスマホ」講師・報道ステーション出演・ラジオNIKKEIで冠番組)の講演を聞く機会がありました。その中で格安SIMの回線速度の話しあり、石川さんが本気で格安スマホ各社の実態調査をするときの回線速度計測の方法が言及されました。以下の方法です。
- 一般のスマホ計測アプリを利用
- 不自然な計測結果が出たら別途追試
- 追試の方法はYouTube再生テスト
なるほど!と思いました。他のいろいろな方法あるのですがなんだか納得してしまいました(石川さんがよしとした方法だというのも大きいです)。※不自然な結果というのは同じ場所同じSIMで3つの時間帯で計測しても全く同じ回線速度がでる!などです。理由は以下で解説します。
ただし、一部のMVNOがスピード測定アプリに接続した時だけ、速度の規制をかけずいるために速度がでているという噂があります。それで不自然な時はyoutubeで動画再生がスムーズかと確認しますが完璧ではありません。このようなこと鑑み参考に当サイト情報ご覧ください。ただ計測したままの情報を掲載していることは間違いありません。
上に加えて、SIM速度辞典ではいくつかの要素を加えて計測基準を作ることにしました。計測基準選定で考慮したのは以下の点です。
- 計測対象:どの格安SIMを計測するか?
- 計測方法:どのアプリで計測するか?
- 計測エリア:場所はこだわるかこだわらないか?
- いつ計測するか?:計測する時間帯はどうするか?
- 計測機器選定:計測に利用するスマホはどんな基準で選ぶべきか?
- 計測タイミング:計測する頻度はどのくらいにするか?
考慮の結果以下の基準で回線速度を計測しています。
1、計測対象:業界動向を見て主要12社14プランに絞り込む
格安スマホ事業者は数百あると言われています。目立った業者でも軽く30社ぐらいはあります。しかし、当サイト姉妹サイトの格安スマホ辞典での契約者データを見てみると、ほぼ無名なブランドから加入する方はおられません。
いくら格安だとは言っても、電話という身近で大切なものなので、知名度がなければ契約はしないようです。2台持ちのセカンド端末での利用は別としても大方そのような動向を感じます。それで、当サイトは実際にメイン契約で利用するMVNO選びのお役に立ててもらいたいと思うので本当にメジャーな格安スマホ各社に的を絞ることにしました。
正直言って計測する私の側の負担軽減もあります。だって本当に都内に行って丸一日喫茶店でずーーっとスマホで計測しているんです><一時期20社越えしそうになりましたがここで一旦整理することにしました。どうしても!というリクエストあればTwitterでお知らせください^^現在計測対象のMVNOは以下の12社14プランです。
- 楽天モバイル
- UQモバイル
- Y!mobile
- BIGLOBE
- OCNモバイルONE
- DMMモバイル
- イオンモバイル
- IIJmio(ドコモプラン)
- IIJmio(auプラン)
- U-mobile
- mineo(ドコモプラン)
- mineo(auプラン)
- LINEモバイル
- ニフモ
2、計測方法:どのアプリで計測するか?結果はバラバラ・・・
計測に利用するアプリは何を使うか?よく回線速度計測サイトで使われている「SPEEDTEST」。動画配信サイトNetflixが提供し始めた「FAST」。よくわからないけどApp Storeで検索上位にでてきた「Mobile Speed」。
この3つのアプリで1つSIMの回線速度を計測してみました。以下が計測結果です。
<SPEEDTEST> 16:54 下り 5.94Mbps |
<FAST> 16:55 下り 0.61Mbps |
<Mobile Speed> 16:56 下り 0.42Mbps |
アプリによって0.42Mbps〜5.94Mbpsまで14倍の速度差がでてしまいました。0.42Mbpsだと動画がギリギリ見られるか見られないかのきわどい回線速度です。どのアプリの計測結果が実際の体感速度に近いものなのか?Youtubeの動画再生でテストしてみました。youtubeに表示された適当な動画を再生してみると・・・
最初2、3秒クルクル回り待ちましたがそのあとは問題なく再生できました。微妙な結果です。iPhoneの場合画質を回線速度に合わせて調整していていじれない設定になっています(アプリを使えばいじれる)。画質も少し荒いように見えたので低画質再生だと思います。だとする1Mbpsない回線速度かもしれません。
実験的要素もありますが、多くのサイトで利用しているOoklaの「Speed Test」で計測します。不自然な結果がでれば5月各アプリ精査して変更するかもしれません。
3、計測エリア:毎月Twitterで計測場所リクエストを受ける理由(エリアごとで回線速度は変わらないのでは?)
計測する場所をどこで行うか?MONOQLOや家電批評などの有名雑誌では山手線全駅でチェックしたり、東京から大阪まで車を走らせて各所で速度を計測したり、様々な場所で各MVNOの回線速度を比較しています。つまり人口密集地と郊外などではMVNOによって回線速度が違うという前提での検証です。
しかし、他の一部のサイトでは定点観測をしています。毎月自宅や事務所など同じ場所で計測しています。MVNOによって場所による変化はおきないという前程での計測です。では、格安スマホ各社(MVNOごと)でエリアによる回線速度差はでるのでしょうか?
一般に公表されている理解は以下です。
MVNOごとに地域で回線速度は変わるか?
MVNOによって対応に格差があると言われているのは「接続帯域の増強具合」です。ドコモとIIJmioを例にとって説明します。ドコモはアンテナ(基地局)を無数にもっています。このアンテナはその周辺の地域のユーザーの回線をまとめて管理します。
当然、「田舎の基地局」と「都心の基地局」では混雑具合が違います。それで都心でのスマホ利用はみんなが一斉に昼休みになる12時などは混雑して回線速度が著しく低下することがあります。
この「基地局」はドコモが(auの回線の場合はau)管理し、IIJmio(MVNO)はそれを提供受けています。ドコモ系のMVNO(IIJmioもOCNモバイルONEもBIGLOBEも)で共通して共有していることになります。だからここが混雑したら共有しているMVNOは共倒れで一緒に回線速度が落ちることになります。
MVNO(IIJmioなど)が対策できる部分、買い増しなどして強化できる「帯域増強」はこの基地局部分ではありません。その基地局から送られてきたデータを処理する「接続点(POI)」という部分の広さを買い増して増強することができます。
この「接続点(POI)」はMVNOごとに持っていますが基地局のようにたくさん数があるわけではありません。MVNOごとに国内に1か所か2か所です。(IIJmioはおそらく2か所ぽい)それが地方の通信でも都内の通信でもまとまって流れ込んでくるので、地域によって回線が速いところ遅いところの差は起きないとされています。
都心で混み回線速度が遅くなる、郊外だと同時刻の混雑は起きないから回線速度はそれほど落ちないなどの差が生じるのは、地域ごとにたくさん建設されている「基地局」の混み具合が左右させていると言われています。
基地局はIIJmioもOCNモバイルONEもニフモもドコモ系であれば共有してドコモの基地局を使っていて、違いはそのあとに分岐する「POI(接続点)」がしっかり帯域強化されているかで、日本の全てのトラッキングが1か所か2か所のMVNOごとの接続点にくるので(都心のものも郊外のものも)地域差は起きないという理屈です。ただしこの理屈はあくまで理屈でどうもそれだけではないような気がします。以下、本文で解説いたします▼
理論上は上の解説の通りでMVNOによって都心が遅い、郊外は速いなどの違いは起きない。ただ単にそのMVNOが日本のどこでも速いか遅いかというだけで、場所を変えて回線速度を比較することに意味はない!と言われています。
どういう意味か?ちょっと複雑なので表にして解説してみます。上の緑枠内の理屈ならば下の「例1」のようになり「例2」のようなことは起きないということになります。比較のため前程をB社のSIMはA社のSIM回線が20%低い速度しか元々出ないと仮定します。
※同時に全て計測したとする
例1:緑枠の理論通り、人口密集地でも郊外でもMNOの基地局ごとの混雑だけが速度を左右し、MVNOごと接続点の混雑では地域の回線速度に差が出ない理屈が正しい場合の例 | |
■ 東京郊外(高尾など) |
|
A社の格安SIM |
B社の格安SIM |
20Mbps |
16Mbps(20%遅いだけ) |
■ 人口密集地(渋谷駅前) |
|
10Mbps |
8Mbps(20%遅いだけ) |
例2:緑枠の理論に反して、人口密集地と郊外では基地局の込み具合だけでなく、MVNOの何らかの理由で地域ごとに速度差が出ていると思われるケース | |
■ 東京郊外(高尾など) |
|
A社の格安SIM |
B社の格安SIM |
20Mbps |
16Mbps(20%遅いだけ) |
■ 人口密集地(渋谷駅前) |
|
10Mbps |
1Mbps(著しい低下) |
1年以上SIM回線速度を計測しているどうも例1ではなく例2のようなケースが起きているような気がするんです。ドコモなどのMNOが責任を持つ基地局の込み具合だけが、地域の速度差を左右しているようには思えず、MVNOごとに地域で差がでてしまっているように感じることがありました。
もしかすると、上述した「MNOとMVNOとの関係性と契約上の有利不利」や「技術力の違い」など中の人たちでないと全く理解できない要素が関係しているように思います。
私もここ数カ月で、いろいろな場所で計測すべきか?1か所で定点観測すべきか?いろいろ考えましたが、結局、大事なのって自分の使うエリアでどのMVNOがどのくらいの速度だったのか?実際の計測値を知りたいのではないでしょうか?
上の理屈なんてあまり大切ではなく、気になること・確認したいのは最寄り駅が渋谷なら渋谷で実際に計測したら、どこのMVNOが一番速かったのか?その生きた情報で比較したいのではないでしょうか?
それで、当サイトはTwitterでリクエストを頂いて、比較的不利な状況とされる東京都内の都心部の各地でMVNOの回線速度を測ることにしました。皆さんの気になるエリアで気になるSIMの回線速度を計測するのでリクエストお願いいたします!
4、いつ計測するか?:朝昼晩の混雑時間帯+1で計測する
いつ計測するか?これは曜日と時間帯2つにこだわる必要があります。MVNOの速度が低下しやすいのは混雑時です。混雑するのはいつか?みんなで一斉に利用するタイミングです。
みんなで一斉に利用してしまうのは平日です。土日はライフスタイルが様々で利用する時間帯も平日よりはバラけます。しかし、平日は仕事や学校でみんな同じ時間帯に利用することがほとんど。
それで、計測するタイミングは平日の混雑時間帯の以下3つ+1とします。
- AM 8:00〜8:45 <朝の通勤通学時間帯>
- PM 12:10〜12:55 <昼休みの休憩時間帯>
- PM 18:15〜19:00 <夜の帰宅ラッシュの時間>
- どこかのすいていると思われる時間帯にもう1回
この計4回を平日に行います。混雑している3つの時間帯と混雑していない時間帯を比較(速度低下の落差などを見る)することで、そのMVNOのポテンシャルも見えてくると思います。
5、計測機器選定:キャリアグリゲーション対応の同端末で比較
計測する端末は何にするか?他のサイトでは2つに分かれています。
- 計測する端末は統一せず手持ちのいろいろな端末で一気に計測する
- 端末メーカーから20台くらい型落ちモデルを借りて一気に計測する
上の方法で共通してよいのはほぼ「いっせいのせ」でおなじ時間での計測ができることです。「今、10社比べてどこが一番速かったか?」ってわかりやすい気がしますよね。これはいいことです。
ただ、当サイトでこだわりたかったのは「端末が与える速度低下の要因排除」です。MVNOの提供している回線速度は速いのに、端末側の問題で実感する体感速度が遅くなることがあります。
原因の一つは対応バンドの少なさ。例えばMVNOが4つのバンドを池袋で受信できるように提供しているとします。バンドA,B,C,Dだとします。このうち「B」が快速なLTE回線だとしても、端末側でBに対応しておらず、残りの鈍足なA,C,Dで応じるしかない場合速度は低下します。
また、キャリアアグリゲーションに対応している端末かどうか?も重要視しました。ドコモやauだけでなく、格安スマホ各社(MVNO)もキャリアアグリゲーションは利用できるようになっています。
キャリアアグリゲーションとは?
通常のスマホは1度に1つのバンドしか利用することができません。しかし、キャリアアグリゲーションという技術では一度に2つまたは3つのバンドで情報を処理できます。それぞれが10の能力で情報が処理できるとしたら、2つを束ねれば20、3つを束ねると30の処理ができることになります。引っ越し屋さんが1人で荷物を運んでくれるより、2人、3人の方がめちゃくちゃ速いという理屈です。ただ実際は倍々の処理速度までは出ず1割、2割増しという感覚です。
このキャリアアグリゲーションはMVNOの方で提供していても、スマホ側(端末)の方が対応していなければ利用できません。規格は「2ac」「3ac」と表現されています。2本束ねか3本束ねかのイメージです。実際速度は変わるのか?以下で実験した画像があるのでご覧ください。※計測場所:東京 赤坂 ルノアール
調査端末:iPhoneSE
<キャリアグリゲーション非対応>
SIM:楽天モバイル
16:25 下り25.63Mbps
ゼンフォン3
<キャリアグリゲーション対応>
SIM:楽天モバイル
16:31 下り33.60Mbps
iPhoneSEも十分なスペックのある端末です。しかし、キャリアグリゲーションには非対応。それで上のキャプチャーに4Gとあります。比較で利用したゼンフォン3はキャリアグリゲーション対応の2acモデル。つまり2つのバンドを束ねて利用できます。速度差はiPhoneSEが25.63Mbpsでゼンフォン3が33.60Mbpsで速度差は1.3倍でした!
それで、当サイトではキャリアグリゲーション対応のゼンフォン3を2台使って計測することにしました(さすがに3台は予算の都合上辞めました。スミマセン)。ゼンフォン3だったらデュアルSIM対応でもあるので2台で1回に4つのSIMを計測でき、12個のSIMならば3回のチェンジなので(1回5分ちょい×3回≒)20分で計測できます。
だったら、キャリアグ非対応の旧端末を沢山そろえて計測するよりも、キャリアアグリゲーション対応端末を使ってキャリアグをしっかり活用できるMVNOをチェックすることにしました。ASUSのZenFone3、2台で計測します!
6、計測タイミング:理想は2週間に1度、妥協し月に1度の計測
計測する頻度、タイミングは本来は2週間に1度がベストだと思います。理由は帯域強化のタイミングがドコモとの契約の関係上2週に1度だからです。MVNOによって2週に一回律儀に毎回帯域強化しているところ、混雑してきたら後から帯域を買いますところなどあります。
このタイミングにあわせ2週に1回行えばこの頻度に合わせることができます。が、理由はシンプル当サイトの負担が多きすぎるので月に1回とさせて頂きます。すみません、、、
地域ごとの計測結果まとめ
当サイトは上記の理由からユーザーの皆さんが自分の生活圏での実際の回線速度がどのくらいなのかを知るのが一番参考になるのではないかと考えTwitterでリクエストしていただきその近隣の駅周辺で計測することにしています。
リクエストが来ない月やリクエストの中から選ぶときの優先順位として以下の主要駅を埋めていくことをまず目標にしします。まずは山手線区内主要駅を新宿から順に回って制覇してみようと思います。ご自分のオフィスやご自宅付近で一番速かった格安SIMをチェックしてみてください。
新基準(2017年4月から)での地域別計測結果
新宿 |
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旧基準(2017年1月まで)での地域別計測結果
渋谷 |
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新宿 |
東京駅 |
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横浜 |
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日暮里 |
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原宿 |
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立川 |
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今のところ回線速度を中心に考えてお勧めできるMVNO
わずかな価格差ならば回線速度がでる以下のMVNOから選ぶのがお得です。料金は格安なのにドコモやauとほぼ変わらない回線速度を利用できます!
2017年4月に全時間帯4Mbps越えのトップクラスSIMは、UQモバイル、Y!mobile、楽天モバイル、IIJmio(auプラン)の4社です。ただ楽天モバイルは【暫定】としました。楽天モバイルの計測結果が若干どの時間帯も均一でなんとなくこのアプリに対してのみ”対策”をとっているような印象が若干残りました。
ただ昼に速度が落ちているので何とも言えず暫定トップクラス扱いです。Y!mobileは夜計測できませんでしたが経験値から速度でることわかっていますのでランクインさせました。
ドコモ系だと楽天モバイル1択。au系ではUQモバイルが断トツで安定速度を出したIIJmio(auプラン)もお勧めです。現在の端末利用をあきらめて端末セットで契約するならばY!mobileも選択肢です。ワイモバならオプションで時間無制限でカケ放題にできて本家ソフトバンクより割安です。
UQモバイル《au回線》・・・最速No1格安スマホ
ドコモなど大手キャリア以上の回線速度を格安で利用できる最強MVNOです。auの回線になるので現在ドコモやソフトバンクの方は通信方式の違いがあり現在の端末を利用できません。
ただ端末を新しく購入しても月々1,980円で1回通話5分/データ通信料/端末分割払い全てコミコミ料金で購入できます。iPhoneSEでもコミコミ2,980円です。この機会に端末も最新のものに乗り換えるのもお勧めです。
ただ、他格安スマホの通話プランは2年後または1年後に違約金がなくなりますが、UQモバイルは2年後の1か月だけが違約金ナシで解約できる期間になります。大手キャリアと同じ仕組み。この点だけ注意しましょう(データ専用回線は別)最大10,000円のキャッシュバックが行われているので違約金などの補填にもなります。回線速度を重視するならこれが一番お勧めです。
Y!mobile《ソフトバンク回線》・・・店舗も多く安心快速
ワイモバイルは全国に1,000以上の店舗がありその数は吉野家と同じほどです。他の格安スマホは店舗があるといってもこの規模には勝てません。量販店で相談には載ってくれるMVNOもありますがやはり専用店舗がある安心感は格上です。それでいて料金が格安スマホレベル。ちょっとだけ高いけど。
他の格安スマホとの大きな違いはカケ放題。他社が5分カケホが多い中、ワイモバイルは1回10分。1000円追加すれば完全カケ放題です。2年後いつでも解約できる他社格安スマホと違ってUQモバイルとともに2年後の1か月しか違約金なしでの解約はできないので注意が必要です。
iPhoneSEがセット購入できるのも大手キャリアのグループ会社ならではのメリットです。速度もキャリア並みでストレスなく利用できます。容量は少なめなので自宅や会社とのwifiの併用で活用できます。さりげなく無料wifiスポットもついているので上手に活用すればかなりのコスパMVNOです。
楽天モバイル《ドコモ回線》・・・ポイントとキャンペーンに強い
楽天モバイルのメリットは楽天ポイントとの連携です。最大7倍で貯められること。貯めたポイントで楽天モバイルの支払いもできること。この2つはインパクトが強いです。実際、管理人もずっとポイント払いでお財布から払っていません。
また、購入時に端末の大幅に割引きキャンペーンをおこなっていることが多く加入しやすくしています。楽天モバイルはスマホ事業で多くの利益を得ることが目的ではなく、楽天経済圏への誘導が一番の目的なのでコスパのメリットを強く打ち出すことができています。
カケ放題や端末のコミコミプランもあります。たくさん動画を見る方も割安な大容量プランがあり便利です。
IIJmio《auプラン》・・・安定回線速度
IIJmioのauプランはどの時間も7Mbps以上の回線速度を保ち快適な利用環境を確保しています。やはりドコモよりは契約者がまだ少ないau系を利用している点も影響していると思います。
IIJmioはカケ放題が実はメリットがかなりあります。1回3分と5分のプランがありますが家族との通話は10分と30分に時間が長くなります。ただしみんなIIJmioを使わないと適用されません。
>>2017年4月の2位グループ&非推奨SIMなど全結果はコチラをクリック!